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5505 ライナーノーツ [手仕事的な]

 今回は特別版。いつも覗いてる方には「?」って感じかも(笑)。

 今回の新作アルバムでは、歌詞カードやら何やら、あえて省略してみたの。
 封入してある紙片にて、ブログ内のここの記事、読みに来てみてね…ってお誘いするつもりなの。
 通常便?な記事はまた明日にでも書くけど…へえ、こんな曲入ってるの、怖いもの見たさ?で、聞いてみたい…。そんな、無関心に関心(笑)しちゃった奇特な方は、どぞどぞ、メール、FB、ツイッターDM、或いはコメント欄…御連絡の程〜!

 さてさてではでは…。

 5505 自分で書いちゃう(苦笑)ライナーノーツ

 Springtime :
 17の時にこさえた一曲。今回はインスト曲も何曲か入れてみよう、って思っていたので、それじゃあこんな古い曲も…と。録音は工作室、わざと窓開けて、機材もiPhoneのボイスメモ…と、あえて「狭い部屋・Lo-fi」な感じを試してみる。旧国道がすぐそばで、そこを走り去る車の音も、また一興。
 ここに越してきて初めての初夏の休日の朝、ベッドでむにゃむにゃごろごろしていたら、かっこうの鳴き声が聴こえてきて、なんとも懐かしく、うれしく、そしてニヤリと(笑)。小さい頃は、実家でもよく聴いてたナ…今回新天地に越してきた訳だけど、なんか「帰ってきたんだなあ」って感じのしきり。なんでニヤリとしたか…は、最後の曲のノーツで書いてます。
 ギターは松岡良治を使ってみた。このギターは今は亡きおやじの遺品ちゅうか、お下がりちゅうか。テンションの高い弦を張ってるせいもあるけど、レスポンスが早くて、弾いてて気持ちいいギターなんだ。

 レモンちゃん :
 震災の起きる前の2011年前後、餃子と並んで、揚げ物…まこま唐揚げなんて呼んでたけど…に凝ってた時期あって。そん時ぎゅ~って絞ったレモン(サンキストだったな)の種を、ふと面白半分で3個、ポトスの植木鉢に埋めてみたら、ひょろひょろと芽が出てきて…そか、あれ、もう10年以上前のことなんだねえ。苦楽の人生を共に歩んできたレモンの樹…ちゅうとなんか味ある表現だ(笑)幹はどえらくぶっとくなった…けど、相変わらず花は咲かない(苦笑)。
 この頃はまだ初期のGarageband駆使してたけど、挙動も安定、直感でアイデアをすぐ音に反映出来る…最高の「デジタルなMTR」って感じ。メロトロンのフルート音がいい味。

 愛からぎゅ :
 歌詞をプリントした紙に「2011.5.20」って書いてある。その頃こさえた曲だったんだね。今回、唄を再録、mixも少しやり直し。つい最近「ぎゅ」を交えた楽曲(細野さんとか)をよく耳にするようになってて…この言葉、今のトレンドなのかもしれないね。
 12弦エレキが、何かボクらしいフレーズを、熱く味ある音で展開してる。これはボクと同い歳、バースイヤーな1967年製の「Teisco vibra twin」。不思議に味ある音は多分PUや0フレット採用に起因してると思われ…ネックが細身かつ多層ラミネートの木製で、見かけはともかく(苦笑)とてつもなく弾きやすいギターだった。ライブの打ち上げで一緒になった若手有望(?)アーティストが偶然同大出身と知り、つい呑んのんボクの悪い癖の大風呂敷で、彼に献上…反省。あげなきゃ良かったや(苦笑)。

 ごとごと :
 これもいつこさえたかよく覚えてないけど、2013~4年頃?録りっぱなしだったもの。公団の玄関で小芝居(笑)引き戸の音が懐かしい。この手の作風は、歌詞や演奏も含めて、ボクのお得意というか、味なんだろうとは思う。自慢になんないけど(苦笑)。
 ギターはヤマハのNCX。「一本だけしか残しちゃいけない!って言われたら、さあ、どれ?」って、そんな質問酷でしょう?ヤだよ〜ン(苦笑)でも…一本だけなら、このヤマハだろうなあ。

 回想 :
 20歳過ぎの頃、北11条にあった「古真舎」って喫茶店の2階に下宿していた。お店には様々なジャンルの方が出入り、「人・文化」が偶然に、或いは必然に…交流してて、興味深い場所だった。
 マスターの勝部氏がUHBの深夜番組内でのドキュメンタリー作品「東京ヌードマン」に音楽を提供することになった時に、アレンジと演奏、録音を(カセットMTRで…!)お願いされて。その中に何となく入れた自分のインスト曲も「これいいね」と。曲には特に名前とか付けてなかったけど、主人公が駅のホームで過去を回想するシーンに用いられてたので、んじゃこれ「回想」だね、と。
 今回、例の工作室にて、前出のSpringtimeと同じ手法で再録。ヤフオクにて3000円で入手した、子供なシールぺたぺたの謎な鉄琴の、いやはやなんともリリカルなこと。

 カポ :
 これもいつ頃こさえたんだろう?2015年前後?今回再録しつつ、自分の根っこ、昭和歌謡だなァ…って、しみじみ。万人に受け入れられずとも、これはこれで、ボクの味…。
 弾きやすさで、どしても手にしがちなS-Yairi403なんだけど、今回一度録音してから、あえてLarriveeで録り直し。プレイバックして、わァ…ラリビーさん、いい音(苦笑)。もちょっと弾きやすくメンテして貰いたいナ計画、今回せっかく恵庭に越してきたんだも、鹿川工房に依頼してみたい。

 1945(あの日の空) :
 この曲は多分3~4年前にこさえたかと記憶。小さい頃から読んできた書物多々あれど「暮しの手帖」(…つまり、花森安治氏)にはかなり強く影響を受けてきて。そこで見聞きしてきた戦前戦後の様々。そして近年、昔の白黒ネガフィルムを、最新のAI技術でカラー化する…という、渡邊英徳氏の試みを見るにつけ、自分の中で「敗戦(終戦ではなく)」の日に、人々はどんな思いだったろう、そしてその日、人々が見上げた空って…と、イメージが膨らんで出来た曲。
 一等最初のフレーズは、爆風で何もかもが吹き飛ばされた瓦礫の街にかろうじて残り、ぶらさがった教会の鐘を、瀕死の状態でよじ登った男が、生き残った全ての人々の「これから」にエールを送るべく、渾身の力で叩いた…そんなイメージを想っていたら、出てきた。
 楽器は絵筆。使いやすい筆、描き辛いけど、味ある表現の出来る筆…今回はヤマハのNCX一択。机の前でごく普通に録ったけど、こころが描くスケールの大きさは表現出来たかな…とは思う。

 Bone :
「ぼ~ん」と称して(ストレートに言う勇気がなくて、ぼやかして)先制公開していた曲。「この曲はね…」って、リアルに説明出来る程、自分自身も成長してなかった気がする。これは「愛からぎゅ」と同時期にこさえた記憶…だから、ずいぶん前のことになる。
 ある日ふと「南洋の戦で亡くなった人々って、どんな気持ちだったんだろう?」と。無謀な戦の末、殆どが餓死で、或いは砲弾に倒れた人々。でも…。
 赤紙で召集され、現地に赴くまでは、全国各地でごく普通にそれぞれの人生を生きていた、普通の人々、言うなれば「我々」そのもの…。戦がなければ、それぞれがそれぞれの人生を全うしていたものを…と。
 倒れたままに肉体が曝ひて骨となって…だけど、魂だけはその瞬間のまま、懐かしいことどもを、懐かしい人々を…倒れた場所で、ずっとずっと、想い続けているんじゃないだろうか?そんな気持ちになったら「出来てしまった」曲。降りてくるように、普段使わないような和音が次々に降り注いできたのを、懸命に書き留めた記憶。
 この時多分RECで初めて「セロさん」…1万9千円で買ってきた中古のチェロを、恐る恐る、でも興味深く、弾き始めたんだ。

 ここんとこ非常に、想像もしなかったことどもの連続(そして、昨日も…!)で、これが明日の選挙後にどう影響して、ボクらの日常に、特に「憲法」に、どう影響してくるのかを想うと、非常に怖い。
 今、勇ましくラッパを吹き鳴らす人々・メディアに、どうか連れて行かれないように…と、ボク個人は強く強く想う。
 ボク自身はいつまでも、どこまでもどこまでも…「日常主義」ちゅうか…当たり前の、それぞれがそれぞれに、自由闊達に生きる日常が、いつまでもいつまでも続くこと…が、一番の願い、かつ主張。

 全部見ておこう :
 今回のアルバム作成用に新しく作った二曲のうちの一曲。
 ここ2年以上(…そしてどうもどうやら今後もずっと…?)続いている、世界を巻き込んだ大騒動に、自由も希望もすっかり奪われた感、ボクにはあって。キミはどう感じ、どう、今を生きてる…?
 しょんぼりげんなりしてた時に「この世で生きて、生かされている間に、この世界で、そして自分の日常で起きること…その全てを、うれしいことも、時に非常に辛くとも…全部見ておきなさい」といった旨のことをツイートしているのを偶然目にして。それが妙に腑に落ちて。その気持ちを軸に、久々勇気出して作った曲。
 こういう時は、S-Yairi。チューニングは久々ドロップD。
 叩きつけるように、或いはきゅっと内に秘めたり…ずいぶん昔の話になるけど、ボクが20歳ちょうどの時(メンバーのみんなは19歳だったね)こさえたNothingの初アルバム「Discount Dream」で、そのタイトル曲を弾ききった時のギターが、このYairi。あれから35年…もう「戦友」だね。

 ボクが5才を過ぎてから :
 一応アルバムタイトル曲のつもり。今回のタイトルを「5505」にしよう…とは前から決めていたんだけれど。
 5才って…そか、ちょうど50年前、半世紀前なんだ!…ってふと気が付いて。
 その時間の重みに、えらく驚いて。
 精神的には全く成長のない半生だったけど、でも…そう言いつつもそれなりにいろんなことあったよな…なんて振り返りつつ、残り少ない日々も愛しく思いつつ。そんな気持ちで出来た曲。
 そうそう、「公園の向こうではかっこうが鳴いていて」って歌詞が浮かんで書き留めた翌朝の休日のベッド、ごろごろりん中にかっこう鳴いてるの聴こえてきて「おや…!カミサマってば、やるナ…」って、思わずニヤリとしちゃったの。偶然みたいな、でも、ホントの話…ああそか、アルバムタイトルは「かっこう」の方が、それこそ格好良かった…かも知れないね(笑)。
 ヤマハNCX、フェンダージャパンのJBさんに、拙いセロさんご〜りごり…って、今のボクの精一杯のラインナップで(苦笑)お送りしちょります。

「CDで貰ってもなあ…」って声もちらほら。
 時代進むのってば、いやはやホントに、早すぎる…!
 はてさてどしたもんかねえ。
 いわゆる「配信サイト」にUP?いやァ、そういうものでもないもんなァ…。

 とまれかくまれ。
 ではでは多分、また明日、ね!
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